「光」と「好き」を追い求める写真【彩さん】

一言「綺麗」では収まらない、輝きを放ちながらもどこか儚げな写真を撮っておられる彩さん。

美しい青が特徴的な写真は、切なさをほんのりあたためてくれる印象があります。

「この写真の魅力はどこから来ているのだろう」と思い、今回は彩さんにお話を伺いました。

写真を始めたきっかけ

自己紹介と彩さんが写真を撮りはじめたきっかけを教えてください。

———淡く儚い青の世界観や、愛しい瞬間を切り取っていく写真家・彩と申します。
2002年京都生まれ京都育ちです。
撮影ジャンルはポートレート・小物撮影・風景・植物など多岐にわたり、愛しい日々に彩りを添えるような写真を目指しています。
中学2年生の時にカメラを始めて、青と透明感のあるきらきらした世界観の写真に魅了され、今年でカメラ歴8年目になります。

私は、「自分の撮った写真で動画を作りたい！｣と思ったことがきっかけで写真を撮り始めました。
子どもの頃から、何かを表現することが好きで、物を創ったり絵を描いたりすることが好きでした。そんな私は中学生の時、動画編集にハマっていました。色んな画像素材を使って、動画を作っていたのですが、一眼レフで撮った写真を使って動画を作っている人を見かけました。それを見てとても感動して、「私も自分の撮った写真で動画が作れたらどんなにいいだろう」と思い、本格的に写真を始めようと思いました。
それまでも、綺麗な空や花、風景などを見つけてはゲーム機やタブレットで写真を撮っていましたが、特別「写真が好き」と意識していたわけではありませんでした。こうして、写真を始めた私は当時中学2年生で、ここから写真の世界の魅力に惹き込まれていきました。

意外にも、動画づくりがきっかけで写真を始めたという彩さん。

小さな頃から好きだった「表現すること」が今の写真に繋がっているのですね。

「青と透明感のあるきらきらした世界観」というフレーズは、彩さんの撮っておられる写真のベースを表すのにピッタリな言葉だと感じます。

写真を撮る上で考えていること

写真を撮る上でどのようなことを考えたり、心がけたりしていますか？

———私が写真を撮る上で考えていることは主に2つあります。
1つ目は、「光を捉えること｣です。私はとにかく光が好きで、常に光を求めてシャッターを切っていると言っても過言ではありません。光に照らされて煌めく水面、木漏れ日、窓から射し込む光など、わかりやすいものはもちろん見つけるとテンションが上がりますが、そうでなくても、常に光の当たる向きを無意識のうちに調整しているように思います。

そして、もう一つ大事だと思っているのは、「好きという気持ち」です。急に感情論になってしまうのですが、とにかくこれが私が写真を撮る上で1番大切にしていることです。私が写真を撮りたくなるのは、「目の前の光景が好きだ！｣と思う時です。大好きな人と過ごすときや美しい風景を見ているとき、その空間・時間は私にとって愛おしく、この先ずっと残しておきたい瞬間です。それを残すために私は写真を撮っていて、だからこそ「好きという気持ち」は絶対に忘れてはいけないと思っています。誰に何を言われようとも、自分が好きであればそれで良いのです。

自分の写真は自分が1番に愛してあげたいし、その方がみんなに愛が伝わってよりよい写真を撮れるんじゃないかな、とも思ったりします。

「光を求めてシャッターを切っている」と聞き、彩さんの写真から感じる儚さはここにあるのではないかと思いました。

そして「愛しい瞬間を切り取っていく」という心がけから「自分の写真は自分が1番に愛してあげたい」という気持ちになっているからこそ、あたたかさもある写真になっているのだと感じます。

今後について

彩さんが今後挑戦していきたいこと、頑張りたいことなどあれば、教えていただきたいです。

———もっと自分の作品をたくさんの人に見てもらうために、活動の幅を広げていきたいと思っています。
「撮りたいもの｣だけではなくて、「やりたいこと・作りたいもの」がたくさんあって、それをできるだけ成し遂げていきたいと思っています。
何か肩書きがあった方がわかりやすい時は写真家ということにさせてもらっていますが、ただ写真を撮る人ではなくて、「自分の力で、自分の好きなものを届ける人」になって、自分らしく生きて、誰かの幸せのチカラになれる人になりたい！
自分のために始めたことが、誰かのためになったら嬉しいな、と思いながら、頑張っています。そして、今は個展を開催したくて、ひっそり構想中です！実現できたらいいな〜！

この言葉を聞いて、表現すること自体が好きな彩さんらしく、いろいろなことに挑戦していくのではないかと思いました。

「写真家」という肩書に縛られず「自分の力で、自分の好きなものを届ける人になりたい」という姿勢からもこれからの活躍が楽しみです。

ぜひ今後も、彩さんらしく活動の幅を広げていってもらいたいですね。